似合う似合わないを決めるのは?
前回のブログで、あなたの外見だけでなく、内面から醸し出される雰囲気、そして声や動作の雰囲気などもファッションの似合う似合わないに大きく影響する、というお話をしました。
この話をする時にいつも思うのが、ちょっと古い例になりますけど米ドラマ「セックスアンドザシティー」の主人公キャリー。
キャリーを演じた女優サラ・ジェシカ・パーカーさんは骨ばったシャープな体型にお顔も骨っぽい面長。普通に考えるとキャリーのようなガーリーファッションは浮いてしまうはず。
でも実際には彼女のイメージにピッタリで似合っている!と感じるのはなぜでしょう。
もちろんこれは作られたドラマの世界ですから、一流のヘアメイクさんが手がけたフワフワのウェービーヘア、上気したようなチーク、などがイメージ作りにおいていい仕事をしていることは確かです。
でもそれよりも注目したいのが彼女の声!
あの軽やかな少女っぽい声があのガーリーなアウトフィットを着こなしていると言っても過言ではない!
(実際に声が聞いてみたい方はこちら。https://youtu.be/2mKNOY7GJu4)
もし彼女の声が落ち着いた大人っぽい声だったらどうでしょう。。。あの服は浮きまくりだと思うんです。
声すらも雰囲気を左右する大切な要素ということです。
もう一つ別の例をあげますね。
先日ご相談を受けた中に「スポーティーなものが着たいのに妙に似合わないんです。なぜなんでしょう??」という方がいらっしゃいました。仮にAさんとしておきます。
Aさんは身長も高くて肩の線もわりとしっかりしたタイプ。ストレートで骨がしっかりしている感じの体型です。
と言うとスポーティーなものも難なく似合いそうですが、お顔の雰囲気がと〜ってもおっとりしっとりフェミニン系。お声の感じもしっとりと重めの雰囲気です。
スポーティーなアイテムがしっくりこないのも納得です。お話ししているとスポーティー、というよりむしろ少し影のあるようなアンニュイな魅力が感じられます。
似合う似合わないは体型だけでは決められない、という良い例です。
部分ではなく全体的な雰囲気で見ることが大切です。
さてそのAさんのお話には余談があります。
大人っぽいフェミニン系がよく似合いそうということは分かった、でもどうしてもスポーティーなものも着てみたい、というAさん。
私は基本的にご本人が「着たい」と思うものがある場合、全否定するのではなく、なぜ着たいのか、そしてどうしたらうまく着こなせるかを考えます。
Aさんはもともと体育会系出身。スポーティーアイテムは彼女のアイデンディティー的にしっくりくる→自分らしさを感じるのでぜひ取り入れたい、ということでした。
そこでこんなアドバイスをさせていただきました。
作戦その1:スポーティーなアイテムはお顔から遠いところに配置する。具体的に言うと、ポロシャツとかパーカーとかキャップ(全部お顔に近い)は避けて、スニーカーやパンツ、時計やバッグ(お顔から遠い)をスポーティーにしてみる。
作戦その2:もしお顔に近いところにスポーティーアイテムを持ってきたい場合は、スポーティーアイテムは全身でその1点だけにして、他を全部フェミニン系でまとめる。例えばパーカーを着る場合はキャップはかぶらない。ボトムスは柔らかい素材のミディ丈のスカートにして靴はパンプスにする、など。
この2つの作戦を使えばフェミニン系のAさんもスポーティーアイテムをうまく取り入れることができます。
むしろ全身フェミニン系でまとめるより、スポーティーアイテムがイイ感じのアクセントになってよりオシャレっぽさがアップするはず。
この作戦は他にも色々応用できますよ!